ジョン・スコフィールド、コンデミ、アルタード、スパニッシュ(2)

ジョン・スコフィールド、コンデミ、アルタード、スパニッシュ(2)

Techno 」 における ジョン・スコフィールド の アドリブフレーズの一部をアナライズする。(スマホの方は譜面をタッチ、PCの方は譜面をクリックでクリアに拡大できます)

Techno  」は、CD  ” Still Warm ” の 1  曲目にある 。

この曲のアドリブフレーズの一部を抜粋して、アドリブにおける フレージング アイディア を探ることにする。

CA3F0076

 

1 段目、1~ 2 小節、共にコードは Bbm7。調性記号は b が 4 つなので、スケールは Bb ドリアンのはずである。 Bb ドリアンにおいてインサイドで使えるマイナーペンタトニックは、Cマイナーペンタ・Fマイナーペンタ・Bbマイナーペンタ  の 3 つである。ここでは 1 ~ 2 小節の Bbm7 に対して、すべて Cマイナーペンタでフレージングしている。

2 段目、 1 ~ 2 小節、共にコードは Db7 。調性記号の b が 4 つなので、スケールは Db リディアン7th 。 Db リディアン7th におけるマイナーペンタは一つのみ。 Bb マイナーペンタだ。 1 小節を、Bb マイナーペンタでフレージング。2 小節を Db リディアン 7 th でフレージング。

3 段目、 1 ~2 小節、共にコードは Bbm7 。1 小節 3 拍裏の Bb音から 2 小節 1 拍裏の G 音まで、Bb ミクソリディアンでフレージング。コードは Bbm7(Bb ドリアン)  であるが、 Bb7 (Bbミクソリディアン) を想定していると言える。ただ、 Bb ドリアンと、 Bb ミクソリディアンはスケール音が 1 個しか違わない。2 小節 2 拍 1 個目の Gb 音から 3 拍3 個目のA音まで、F アルタードでフレージング。 3 拍裏の A ・ G 音は、次の Ab 音に向かう ディレイドリゾルブ。4 拍は、すべて Bb アルタードでフレージングしている。コードは Bbm7( Bb ドリアン)であるが、2 小節 2 ~3 拍は F7(Fアルタード), 4 拍は Bb7(Bb アルタード )を想定していると言える。 F7 - Bb7    のコード進行を想定している。ダブルドミナントである。どうしてこうなるのかというと、たぶん、ジョンスコは Bbm7  ではなく、 Bb がセンタートーンのトーナルセンターと読み替えたのではないか。定かではない。しかし、ジョンスコは、この曲に限らずモーダルな場所(  1 コードまたは、 2 コードの繰り返し)において、トーナルセンターまたはモーダルセンターとしてフレージングすることが多い。コードが Bbm7  の場合、Bb をセンタートーンとして Bb から始まるスケールなら何でもOKとするのがトーナルセンターで、Bb で終始感を得る。モーダルセンターは、コードがBbm7 (Bb ドリアン)の場合、Bb ドリアンがセンターモードで、それ以外のスケールでも、スケール(モード)ならなんでもOKとする。そのスケールが、 Bb ドリアンにない音を持っている数が多いほど、よりアウトサイド(ドミナント)とし、少ないほど、よりインサイド(トニック)とする。センターモードで終始感を得る。コルトレーン、マッコイ、チック・コリアなどのモードが、このモーダルセンターとなっている。3 段目の譜面に戻ると、このフレーズは最後が Bb ドリアンになっていないので、モーダルセンターとは言えず、Bb のトーナルセンターとなる。その場合センタートーンのBb はベースが弾いている。ジョンスコが参加していたマイルスのバンドでは、モーダルセンターではなくトーナルセンターだったのが影響しているのではないだろうか?マイルスのモードはモーダルセンターではない。真の意味でのモードである。

4 段目、1 ~ 2 小節、共にコードは Db7。1 小節、 1~ 2 拍は、 Db リディアン7th または Db ミクソリディアン。3 拍から 2 小節 3 拍まで、Db コンデミでフレージング。 1 小節 4 拍 2 個目のEb 音は、次の E音に向かう半音アプローチノート。 2 小節 3 ~ 4拍は、Db リディアン7th または Db ミクソリディアン。 2 小節 4 拍 2 個目の E 音は、次の F 音に向かう半音アプローチノート。

5 段目、1 ~2 小節、共にコードは Bbm7 。1 小節 1 拍は、 B ミクソリディアン。 2 拍は、 Bb ドリアン。B7  - Bbm7     を想定している。 3 拍から 4 拍 1 個目まで、Bb ディミニッシュでフレージング。 4 拍 2 個目の Eb 音から 2 小節最後まで、Bb ドリアンでフレージング。 2 小節 2 拍 4 個目の D音は、次の Eb 音へ向かう半音アプローチ音。4 拍  3個目の E 音も、次の F 音に向かう半音アプローチ音。ここは、最後が Bb ドリアンになっていてモーダルセンターとも言える。

6 段目、1~2 小節、共にコードは、 Db7。 1 小節 1 ~2 拍は、 Db コンデミでフレージング。 2 拍は、 Bbm7 のコード分散。  3拍から 2 小節 1 拍最後まで、 Bbm ペンタ( Db ペンタ)でフレージング。 1 小節 3 拍  2個目の Eb 音から 4 拍最後まで、 Eb7 sus4  のコード分散。 2 小節 3拍裏の E 音から 4 拍 3 個目の Db 音まで、Db コンデミ。 3 拍 2 個目のF音から 4 拍 3 個目の Db 音まで Db6のコード分散。